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疑問符だらけの軽自動車増税案、各自動車メーカートップと茂木経産相が反対意見


 

このところの品質の向上もあってか、相変わらず販売が好調な軽自動車。

車両価格と(普通乗用車と比べた)税金の安さ、手軽に扱えるコンパクトさなどで地方を中心に人気が高いですね。

 

その分、普通乗用車に比べサイズや排気量など様々な制約があり、所有には妥協や割り切りが必要なケースがほとんどではないでしょうか。

 

最近は「この車がいい!」という魅力のある軽自動車も確かに存在していますけど、やっぱり経済的負担の軽減から選ぶ人が多いと思います。

 

 

しかし、軽自動車税の増税が最近検討されはじめています。

 

総務省の有識者検討会という、宝くじや地方税に関する法案の記事でよく目にする集団が、今回自動車関係地方税の見直し案として取りまとめたものです。

 

総務省検討会 自動車税見直し案をまとめる

 

自動車取得税廃止に伴う減収分を補う狙いだとの事。

 

別のところから結局税金を徴収するのなら、自動車取得税を廃止しても意味がないでしょう。

まして、帳尻を合わせるために増税される層は、必要に迫られて軽自動車を買う人がかなりの割合なのです。

 

そこへ、まずはホンダ伊東孝紳社長、ダイハツ三井正則社長が反発。

メーカー「受け入れがたい」=軽自動車増税案に反発

 

元々日本の税率が高いこと、公共交通機関の代わりとして軽自動車が必要なユーザーの負担増はおかしいということを主張。

 

そしてスズキの会長兼社長である鈴木修氏も物申しました。

 

スズキ鈴木会長、軽増税案「今まで安かったという理由が本当に成り立つのか」

 

会長のあいかわらずな凄い眉毛についてはとりあえず置いておいて。

 

こちらもやはり海外の基準と比べてそもそも日本の自動車税が高い、制限つきの軽自動車の税金から手をつけるのは疑問がある、という主張。

記事で見る限り短いコメントですが、他の国や制限のない車種と比較して見せた説得力のある言葉です。

もちろん、スズキの主力が軽自動車であるからこその主張でもあるわけですが、そこは経営者としては当然の態度ですから。

 

もうひとつ、最近経済産業大臣の茂木敏充氏からも反対意見が出ました。

 

軽自動車増税に反対=地方経済に大きな影響-茂木経産相

 

「軽は特に地方の足であり、税率引き上げがあってはならない」

と、はっきりと軽自動車税の引き上げに反対を表明。

 

現職の大臣からの反対は大きいですね。

 

そもそもこの有識者検討会という集団、減税した分を他で増税して補うという案ばかり提出している印象があります。

 

宝くじの賞金の見直しなどでも、一等の当せん金額を上げる方向ばかりで二等以下の当せん金を増額したり当せん本数を増やす、という「当たりやすさ」の方向には、なぜかなりません。

 

「トータルで減税」という案はまず出しませんよ、という感じ。

なんだか総務省の意向に沿うように法案をまとめる「御用学者」の集団という印象は否めませんね。

 

年末が近くなると段々と増えていく公共工事や、交通量の少ない新規に造られた道路などを見ていると、軽自動車税の増税より先にやるべきことがあるのではないかと考えてしまいます。