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EV用の発電機としてロータリーエンジンが活きる。マツダ「RE レンジエクステンダー」はメリット多し


 

マツダの「RX-8」生産終了に伴い、ロータリーエンジンの車が新車市場から姿を消してしまいました。

 

しかし、意外な形で復活しそう。

 

マツダのロータリー復活 究極のエンジン開発中 - 試乗レポート - carview! - 自動車

 

ロータリーエンジン発電で航続距離を2倍にした「マツダ RE レンジエクステンダー」 / 「16X」の開発成果が盛り込まれた330ccの新型ロータリーエンジン - Car Watch

 

【マツダ技術説明会】ロータリーエンジンによるレンジエクステンダーの可能性 | レスポンス

 

去年末(2013年12月)にマツダで説明会が開かれ話題になった、EV発電用「レンジエクステンダー」としてのロータリーエンジンです。

 

 

レンジエクステンダー車に近い形で市販化されている車では、三菱の「アウトランダーPHEV」が思い浮かびます。

 

要はEVへの充電用のユニット搭載車のことですね。

この「アウトランダーPHEV」は、電力が切れたらモーターの代わりに走行用のエンジンとしても機能するという造り。

 

しかし、アメリカの基準では「レンジエクステンダーユニットはベースとなったEVの航続距離の2倍以上とならない」ことが条件となっているらしいので、「アウトランダーPHEV」はこの基準からどうやら外れるようです。

 

で、マツダの説明会で披露された車は「デミオEV」にロータリーエンジン採用のレンジエクステンダーユニットを試験的に搭載したもの。

 

アメリカの基準に準じるように、このロータリーエンジン仕様のユニットは330ccの1ローターにガソリンタンク容量は9リットル。

エンジン単体でおよそ30馬力ほどの出力を発生できるそうです。

 

細かな技術についてはリンク先記事に載っていますが、とにかくロータリーエンジンはこのレンジエクステンダーとの相性が良いということがポイント。

 

まず、一般的なレシプロエンジンより基本的にコンパクトであるということ。

 

最近のレシプロエンジンも小型化が進んでいますが、ロータリーエンジンは造りが元々コンパクトなユニット。

 

それ故に搭載場所に困ることが少なく、EVの充電装置としてはサイズの面で有利と言えます。

 

実際、この「マツダ RE レンジエクステンダー」はコンパクトカー「デミオ」ベースですが、その荷室の床下にレンジエクステンダーユニットが収まってしまっているそうです。

 

 

次に、静粛性に優れているということ。

 

乗ったことのある人はわかると思いますが、ピストンを持たない構造のロータリーエンジン、回転はモーターのように非常にスムーズ。

 

まあ、スポーティなモデルにばかり載っていたエンジンなので、マフラーからの音はかなりうるさかったりしましたが・・・

 

エンジン単体としては円運動に近い動きをする構造なので、ピストンから回転運動に変換しなければならないレシプロエンジンより静粛性で有利なのだそうです。

 

 

そして、幅広い燃料を使用できるというところが他のエンジンより優位なポイントです。

 

ガソリン以外では既に水素ロータリー車が試験車両として実用化されていますし、多少の変更で各種ガスも燃料として利用可能。

 

自動車のエンジンとしては燃費の悪さが話題になるロータリーエンジンですが、一定の回転を維持するような使い方だと燃焼効率もいいということですので、発電用エンジンとしてはうってつけなのだそうです。

 

まだテスト段階の車両ではありますが、かなり有望なユニットといえるのではないでしょうか。

 

マツダ特有の「ロータリー」という資産も活かせますし、その延命という意味でも期待したいです。

 

更に気になる話は、これが開発中の次世代ロータリーエンジン「RENESIS 16X」の縮小版であるという点。

 

つまり開発は続いていたということで、メインユニットとしてのロータリーエンジンの復活もありえるのかな?

 

いろいろな形でロータリーエンジン搭載車が市場に再び現れる日が来るかもしれませんね。