ローカルな発電とEVの相性は・・・ホンダ、三菱、各社再生可能エネルギー利用の実証実験
原発事故以来、原発依存を減らす機運が高まりました。
再生可能エネルギーでも既に一般にも普及が進む太陽光。
実際には数年後のパネルの維持費用が大きくなるという話もありますが、様々な試みがなされるのはとてもいい事だと思います。
自動車業界でもEV(電気自動車)と太陽光発電の組み合わせで様々な試みを行っているようです。
まずホンダと東芝は、共同で沖縄県宮古島市での実証実験を開始。
電気自動車:離島の超小型EVは再生可能エネルギーで運用する、ホンダと東芝が宮古島で実験 - MONOist(モノイスト)
東芝、宮古島で小型電気自動車の社会実験を開始 :日本経済新聞
宮古島市との
「宮古島市小型電動モビリティ等の活用に係る社会実験プロジェクト」
の一環として、超小型モビリティ「MC-β」を使用した島内のEV運用実験です。
こちらがホンダの超小型EV「MC-β」。
屋根に太陽光パネルが敷き詰められた車庫・リチウムイオン電池を使用した蓄電設備・200Vの普通充電器が揃った「PV(太陽光発電)充電ステーション」を島内3箇所に設置。
東芝:プレスリリース (2014-01-28):宮古島での小型電動モビリティ等の活用に係る社会実験プロジェクト運用開始について
このステーションから供給される電力のみで「MC-β」の走行用エネルギー賄うという面白そうな試みです。
車両の走行範囲が島の中だけ、という場所ならではの再生可能エネルギー活用法です。
なるほど、超小型EVの本領が発揮できそう!
車庫内にある「MC-β」用の充電器以外に、外にも一般ユーザー用の充電器を設置してあるので、EVの普及にも一役買いそうです。
なお、蓄電池の余剰電力は一般電気機器への非常用として活用予定だとか。
燃料をまったく使わない、理想的なエネルギー運用目指して頑張ってほしいです。
次は、三菱自動車とニチコンが進める、再生可能エネルギーを使用した高効率な農業運用の実証実験。
三菱自動車とニチコン、農業用充電ステーションの本格稼動を開始 | レスポンス
電気自動車:電気自動車を太陽光発電の電力で農業に活用、三菱自とニチコンが実証実験 - MONOist(モノイスト)
データ収集が主な目的なのは間違いないですが、こちらも結構面白い試み。
太陽光発電の電力をリチウムイオン電池で蓄えた「農業用充電ステーション」から電気トラックやEVに給電。
そのEVや電気トラックが、今度は離れた場所へと移動して、電動農機具などへ電力を供給するという流れ。
これなら農家が電気トラックを持っていれば、農作物の運搬コストやビニールハウスの電力などを大分賄えそうですね。
こちらは農林水産省と復興庁による「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の一環だそうで、場所は宮城県岩沼市内。
なにしろ小型のステーションを運用する電力があればいいわけで、太陽光だけでなく小水力や風力の発電設備も設置していく予定だとか。
この実証実験で出る設備の運用コスト次第ですが、もしかしたら結構早く実用化してもおかしくない!?
もっと多くの電気機器メーカーや自動車メーカーがこういった取り組みをコツコツ続けていけば、地方で当たり前に走るEVをたくさん目にする日も近いかもしれませんね。